人が味覚を大切にする訳
人間にとって5つの基本味を感じることは、
危険な食物を避け、安全に栄養素を摂取するために必要な、
生命維持のための欠かせない感覚です。
未熟な果物や腐敗物のもつ有機酸による酸味や、
アルカロイドなどの苦味を感知することで、
危険を避けることができます。
逆に、エネルギーのもととなる糖分の甘み、
体液のバランス維持に必要なミネラルの塩味を感じれば、
積極的に取り入れるでしょう。
うま味はタンパク質を摂取したことを体に知らせる
シグナルの役割を果たしています。
うま味を感じることによって、唾液や消化液が分泌され、
タンパク質の消化をスムーズに進めることができるのです。
ここで、一つ大切なことがあります。
味覚では「体に取り入れて良いもの」=「甘い」と脳へ伝えています。
例えば、少量のミネラル、塩などは、
「塩甘」という単語が成立するほど一般的です。
酸味・うま味・甘み・苦味・塩味について書いてみます。